Ⅰ 国際教養コースとは

国際教養コースは、高度な語学力にもとづき、多様な価値観に寛容で、異なる文化背景をもつ人々とコミュニケーションをおこないながら、社会や経済のグローバル化がもたらす諸課題に主体性と幅広い視野を持って解決にあたることができる人材を育てることを目指します。

 こうした異なる文化やグローバル社会の諸課題への洞察力は、海外留学などの様々な社会体験とともに、自文化や自らの住む地域への深い理解という土台があってこそ育まれます。徳島はドイツ兵捕虜による「第九」の日本初演の地として知られ、ポルトガル人作家モラエスが晩年を過ごした地であり、現代では国際展開する企業も多数有しています。このような自分の暮らす地域と世界とのつながりを認識し、地域のグローバル化によって生じる課題を解決する能力がこれからの時代には必要となるでしょう。

 そこで、本コースの学生には、自ら課題を見つけ、問題を掘り下げ研究を完成させる課題解決型の教育により、グローバル化の時代の中で地に足のついた問題意識と主体性、行動力を身につけ、将来、さまざまな組織的なプロジェクトの立案、作成、運営にかかわっていくことが期待されます。

 Ⅱ 教育目標

国際教養コースは、異文化および自文化を理解し多面的な思考力を可能にする「教養」、広く世界に情報発信ができ、グローバル化がもたらす地域社会の諸課題に主体的に取り組むための「コミュニケーション能力」、そして、海外留学・海外研修などの社会体験、さらにはキャンパス内外での留学生との交流を通して「異文化対応力」を育成することを目標としています。

 このような教育目標を実現するために、本コースは多様な海外留学プログラム、外国語演習科目、英語による講義科目、日本を含む世界の国や地域の特徴について学ぶ科目、そして国際理解と自文化理解のための授業科目などを段階的に配置しています。まず1年次には、基本的な調査・発表能力を養いつつ、さまざまな分野についての基礎的な知識と技能を身につけます。こうした基礎的な学力にもとづいて、2年次からは、実践力を養っていきます。とりわけ、実践的な外国語教育・体験プログラムなどで語学力とコミュニケーション能力を磨いていきます。そのうえで、3・4年次には応用力を培っていきます。短期・長期の留学や国際交流体験を通じて異文化対応能力を培いつつ、自文化理解と国際理解を深めるために、個々の関心や資質に応じて日本・アジアや欧米、その他の地域の言語や文学、文化、思想、歴史、経済、政治、社会について学んでいきます。またそれらの地域を相互に比較して学ぶこともできます。そして、ゼミナールを中心に自ら設定した問題を掘り下げ、議論を積み上げながら卒業研究にまとめていきます。

 Ⅲ 履修パターン

本コースでは、こうした教育目標を実現するために次の5つの履修パターンを設けています。

1)グローバル履修パターン:豊かなコミュニケーション力、国際的視野をもって企業や諸団体の国際展開に必要とされる人材を育成する。
2)ヨーロッパ履修パターン:ヨーロッパの歴史や文化を学ぶなかで、異文化としての西洋の視点や価値観に対する理解を深め、そこから国内および国外のさまざまな現象や問題について考察し発信する能力を育成する。
3)東アジア履修パターン:東アジア地域に関する知見を高め、中国語を中心に国際社会で活躍できる人材を育成する。
4)日本語教育履修パターン:日本語・日本文学、異文化、外国語への理解を深め、国際人に求められる幅広い知識を習得することで、外国語としての日本語を教授できる人材を育成する。
5)日本文化履修パターン:国際教養を基盤としながら日本文学・日本語学を中心とする日本文化を深く理解し、修得した知見を広く発信できる人材を育成する。

 Ⅳ 履修上の要望事項

国際教養コースでは、さまざまな専門分野にわたる授業を履修することができます。これは「総合科学」を学ぶうえで重要な特徴です。逆に、しっかりとした問題意識・目的意識がないと、学習が散漫になってしまう可能性もあります。指導教員とよく相談し、履修計画を立てるようにしてください。

  国際教養コースでの履修の道筋

1年次末にみなさんは国際教養コースを選択します。国際教養コースでは、みなさんが履修計画を立てる際の指針となるように上述の5つの「履修パターン」を用意しています。この5つの「履修パターン」から1つを選択し、そこに示された科目を中心に選択することで、ある領域について一貫性のある履修計画を立てることができます。
 2年次初めに5つの「履修パターン」のうちの1つを仮選択し、その「履修パターン」に即して履修します。
 3年次初めには、「履修パターン」を本選択します。必ずしも、2年次で仮選択した「履修パターン」と同じパターンを選択する必要はありません。ただし、履修内容が大きく異なる「履修パターン」への変更は勧めません。

  1年次の履修

1年次には、教養教育科目と学部共通科目、実践学習科目の授業から履修します。
1)教養教育院科目
・別冊の『教養教育履修の手引』を参照して履修してください。
2)学部共通科目
・学部共通科目は、必修科目を1単位、選択必修科目Ⅰを2単位、選択必修科目Ⅱを10単位以上、合計13単位以上修得するように履修してください。
3)実践学習科目
・実践学習科目はまず、必修科目を4単位修得するように履修してください。


  2年次の履修

2年次には、教養教育科目、学部共通科目、実践学習科目に加えて、コース入門科目とコース基礎科目、一部のコース応用科目を受講します。実践学習科目、コース入門科目、コース基礎科目、コース応用科目については、自分が仮選択した「履修パターン」に提示された科目を中心に履修してください。
1)教養教育科目
・別冊の『教養教育履修の手引』を参照して履修してください。
2)学部共通科目
・学部共通科目は、選択必修科目Ⅱの残った単位分の科目を修得するように履修してください。
3)実践学習科目
・実践学習科目は、自分が仮選択した「履修パターン」が推奨する科目の中から選択してください。必修科目をさらに2単位、選択必須科目を8単位以上、合計で14単位修得するように履修してください。なお、「総合科学実践プロジェクトJ(海外体験単位認定科目)」で4単位を修得した場合、そのうちの2単位は他コース選択科目に含めることができます。
4)コース入門科目
・コース入門科目は、自分が仮選択した「履修パターン」が推奨する科目の中から選択してください。必修科目を2単位、選択必修科目を12単位以上、合計14単位以上修得するように履修してください。
5)コース基礎科目
・コース基礎科目は、自分が仮選択した「履修パターン」が推奨する科目の中から選択してください。選択必須科目を12単位以上修得するように履修してください。
6)コース応用科目
・コース応用科目は、自分が仮選択した「履修パターン」が推奨する科目の中から選択してください。
7)コース自由選択科目・他コース選択科目
・コース自由選択科目・他コース選択科目は、自分が仮選択した「履修パターン」が推奨する科目の中から選択してください。

  3・4年次の履修

 3・4年次では、コース基礎科目、コース応用科目を中心に履修します。自分が選択した「履修パターン」(別表)に即して履修してくだい。コース自由選択科目や他コース選択科目については、視野を広げて自分の専門領域外も俯瞰できるように履修してください。
1)コース基礎科目
・コース基礎科目は、別表の「履修パターン」を参考にして履修計画を立て、選択してください。
2)コース応用科目
・コース応用科目は、別表の「履修パターン」を参考にして履修計画を立て、選択してください。
3)コース自由選択科目・他コース選択科目
・コース自由選択科目・他コース選択科目は、自分が選択した「履修パターン」を参考にして履修計画を立て、選択してください。
4)卒業研究
 「演習」での指導に基づいて、卒業研究を行ってください。

  4年生進級のための語学力要件

総合科学部では、全卒業生が、国際化の進む社会で必要な語学力を有すること保証するため、4年生に進級し、卒業研究を開始するために要件とされる語学試験基準点を設けています。国際教養コース所属学生については、英語についての要件が他コース所属学生よりも高いので、下記ACEプログラムを計画的に履修することが必要です。

  留学による修得単位の認定

 国際教養コースに所属するみなさんの多くは、短期あるいは長期の海外留学を経験することになるでしょう。留学先で修得した単位は40単位まで卒業要件に算定されます。

  ACEプログラム

国際教養コースの目標である、国際的なコミュニケーション・情報発信の力、 海外での社会体験にもとづく多様な価値観への理解力、グローバル化が進む現代社会・国際経済の問題への対処能力を身につけるためには、そのためのツールとしての高度な語学力が要求されます。とくに、英語による資料調査、レポート、ディベート、交渉やプレゼンテーションの能力をつけるために、国際教養コースでは、1年次より一貫して、英語の運用能力を高めてゆくためのプログラムを用意しています。それがACEプログラム(Academic Communications in English)です。

 国際キャリアでの実務をこなすための英語力の目安としては、海外の大学での英語開講授業でのレベルが基準になります。そこで「アカデミック」(academic)というのは、「大学での授業にかかわる」という意味で、大学レベルの学習活動を行うために必要な、英語での「読む」「書く」「聞く」「話す」のコミュニケーション四技能を身につけることを目標としています。この目標は、同時に、国際教養コースの中で重要な位置づけをされている海外長期留学に必要な英語力を身につけるということも意味します。ACEプログラムで伸ばした英語力を長期留学で国際的実戦レベルまで高め、それを卒業後国際キャリアで生かしてもらうことを意図しています。

 国際教養コースを選ぶことを考えている学生は1年次よりAcademic English I・II を履修してください。2年次のAcademic Communications I・IIにおいては、英語で行われるそれぞれ週2回の授業により、留学先での英語で授業を受けるのに必要なレベルに到達できるようにします。同時にExtensive Reading も受講して速読力を養成してください。3年次のAdvanced Academic Communications I・IIにおいては、国際キャリアで必要な英語力をつけるため、留学先で課されるのに近いレベルのライティング、プレゼンテーションの活動を行います。ACEプログラムは、修了することでTOEIC得点にして730点以上のレベルまで英語力を高めることができるよう組まれています。